測量もドローンを利用する時代へ!
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さて、今回は私たちの生活を支えるインフラや建物の基礎を築く上で欠かせない「測量」について、ドローンがどのように革新をもたらしているかをご紹介したいと思います。
皆さんは「測量」と聞いて、どのような光景を思い浮かべますか?

おそらく、三脚を立てた測量機器を使い、専門家が険しい山道や広大な土地を歩き回る姿を想像するかもしれません。
しかし今、その測量の常識は大きく変わりつつあります。
最新の技術を搭載したドローンが、測量の現場で大活躍しているのです。
今回のブログでは、従来の測量方法が抱えていた課題から、ドローン測量の具体的な仕組み、そしてそのメリットまで、詳しく解説していきます。
従来の測量方法の課題
ドローン測量の話に入る前に、まずは従来の測量方法が抱えていた主な課題を振り返ってみましょう。
- 時間と労力:
広大な土地や複雑な地形の場合、測量に数週間、時には数ヶ月もの時間がかかり、多くの人手が必要でした。 - 安全性:
崖や急斜面、崩落の危険がある場所など、人が立ち入るのが難しい場所での測量作業は、常に危険と隣り合わせです。 - コスト:
人件費、機材費、交通費など、測量にかかる費用は決して安くありませんでした。 - データ精度の限界:
地上からの測量だけでは、建物の屋上や急斜面の上部など、物理的にアクセスできない場所のデータを取得することが困難でした。 - 天候の影響:
測量機器は精密機器であり、雨や強風といった悪天候時には作業を中断せざるを得ませんでした。
これらの課題は、建設や土木工事の工期を圧迫し、プロジェクト全体のコスト増にも繋がっていました。
ドローン測量とは? その仕組みと種類
ドローン測量とは、文字通りドローンを使って上空から土地や建物を測量する手法です。ドローンに搭載された高解像度カメラやレーザースキャナーを使って、広範囲のデータを短時間で効率的に収集します。
主なドローン測量の種類は以下の通りです。

- 写真測量(UAV-SfM):ドローンに搭載されたカメラで、対象エリアを広範囲にわたり連続して撮影します。撮影した何百、何千枚もの写真データを専用のソフトウェアで解析し、点群データ(3Dデータ)やオルソ画像(歪みのない地図のような画像)を作成します。
- レーザー測量(UAV-LiDAR):ドローンにLiDAR(ライダー)と呼ばれるレーザースキャナーを搭載し、レーザー光を対象物に照射して距離を測定します。これにより、樹木や植生に覆われた場所でも、地面の正確な形状を捉えることができます。
これら2つの方法は、それぞれ得意な分野が異なります。写真測量は広範囲の測量や植生が少ない場所で威力を発揮し、レーザー測量は植生が豊かだったり、夜間や低照度下での測量に適しています。
ドローン測量がもたらす5つのメリット
ドローン測量は、従来の測量方法が抱えていた課題を劇的に解決します。
1.圧倒的な効率性と時間短縮:
広大な土地や山間部の測量も、ドローンを使えば数時間から数日で完了します。人の手で何日もかけていた作業が、わずか数時間に短縮されることも珍しくありません。これにより、測量にかかる期間と人件費を大幅に削減し、プロジェクト全体の工期短縮に貢献します。
2.安全性の向上:
ドローンが上空から測量を行うため、測量員が危険な場所や足場の悪い場所に入る必要がなくなります。これにより、転落や事故のリスクを排除し、作業員の安全を確保できます。
3.高精度なデータ取得:
ドローン測量で得られるデータは非常に高精度です。地上からの測量では難しかった、建物の屋根や急斜面、川底などの複雑な地形も詳細にデータ化できます。これにより、より正確な設計や施工計画を立てることが可能になります。
4.3Dデータの活用:
ドローン測量で作成される3D点群データや3Dモデルは、建設現場の進捗管理、土量計算、災害時の被害状況把握など、様々な用途で活用できます。視覚的に分かりやすいデータは、関係者間の情報共有をスムーズにし、意思決定を迅速化します。
5.悪天候への対応力:
雨や強風には弱いものの、ドローンは太陽が隠れている曇りの日や、地上からの測量では難しかった状況でも飛行が可能です。特にLiDARを搭載したドローンは、夜間でも測量が可能であり、柔軟なスケジュール調整ができます。
ドローン測量の具体的な活用事例
ドローン測量は、すでに多くの現場で導入され、目覚ましい成果を上げています。
1.建設・土木工事:
工事現場の測量や土量計算、進捗管理に利用されています。定期的に測量を行うことで、工事の進捗状況を正確に把握し、設計との差異を早期に発見できます。

2.災害調査:
地震や土砂災害、河川の氾濫が発生した際、ドローンで上空から被害状況を迅速に把握し、救助活動や復旧計画の策定に役立てられます。人が立ち入れない危険な場所の調査も可能です。

3.鉱山・採石場:
広大な敷地を持つ鉱山や採石場では、ドローン測量によって採掘量を正確に計算し、効率的な資源管理に貢献します。
4.農業:
広大な農地の測量や、作物の生育状況を把握するのに役立ちます。取得したデータを基に、肥料の散布や病害対策を効率的に行うことができます。

ドローン測量の未来と私たちの役割
ドローン測量は、測量の世界に革命をもたらし、私たちの働き方、そして社会のあり方そのものを変えようとしています。
今後、AIによる自動データ解析や、より高精度なセンサーの登場により、ドローン測量の技術はさらに進化していくでしょう。私たちは、単にドローンを飛ばすだけでなく、得られたデータをどのように活用するかまで含めた総合的なソリューションを提供していくことが重要だと考えています。
私たち銅市金属工業は、お客様のニーズに合わせた最適なドローン測量サービスを提供することで、建設、土木、防災といった様々な分野で社会の発展に貢献していきたいと考えています。

測量に関するお悩みや、ドローン測量にご興味のある方は、ぜひお気軽に当社までご相談ください。
ドローンの力で、より安全に、より効率的な測量を実現しましょう。
ご相談・お問い合わせは、当社のウェブサイトからどうぞ。https://www.douichi.co.jp/service/drone/
それでは、次回のブログもお楽しみに!


